もし再婚後に失踪宣告を取り消した場合

失踪宣告というのは行方不明者を死亡したものとみなす制度です。死亡したものとみなされるので、失踪宣告が出された方について相続が発生したり、失踪宣告が出された方の配偶者の方は別の方と婚姻をすることが可能となります。では、もし失踪宣告がされた方が生きていた場合にはどうなるのでしょうか。これは、本人や利害関係人が家庭裁判所に失踪宣告の取り消しを求めることによって、はじめからなかったものと扱われるのです。パソコン12

しかし、この場合の法律関係は複雑です。例えば、失踪宣告が出された後に配偶者の方が再婚をした場合を考えてみましょう。失踪宣告が取り消されると前の夫との婚姻も復活しますので、配偶者の方は二人の夫と婚姻をしている重婚ということになります。重婚になると、前の夫との間の婚姻、つまり前婚は離婚原因、失踪宣告が出された後に婚姻をした夫との間の婚姻、つまり後婚は取消原因となります。これが一般的な考え方となりますが、長年家をあけていたので前の夫が死亡したものと思って後婚をし新しい生活環境を築いているにも関わらず、わざわざ前婚を復活させて後婚をなかったものとするよりも、後婚を優先させて前婚は慰謝料や財産分与で解決すればよいのではないのかという説も唱えられています。