失踪宣告を申し立てることのできる人とは

まずは法律で「失踪宣告」とは何か、ということを確認します。「失踪」には、乗っていた船が沈んだ、戦地に行った、など「特別失踪」があり、これに当たらない通常の失踪(形容矛盾だという気もしますが)を「普通失踪」と呼びます。特別失踪は危険な状態が去ってから1年、普通失踪は生死が不明になってから7年で失踪宣告を家庭裁判所に申し立てることができ、それが認められると失踪者は死亡したと認定されます。パソコン06
無論、失踪宣告を申し立てられるのは誰でもよいというわけではなく、失踪者の「利害関係人」に限られます。これには不在者の配偶者、親、子、債権者、受遺者(本来の法定相続人以外で遺産を相続する者)、保険金受取人など、法律上の利害を有する者を指します。失踪者の生死がはっきりしないと、これらの利害関係人は、財産や身分において不自由かつ不安定な状況を強いられます。例えば、失踪人の配偶者は再婚できず、相続人や保険金受取人は死亡が確定した場合に受け取るべきものを受け取れないままです。
つまり、「失踪宣告」とはこれらの人たちを救済する目的の制度であると言えます。ですから、表現は良くないですが、失踪宣告された人がひょっこりと帰ってきたら、肉親としては嬉しいでしょうが、それはそれで迷惑な面があることも否定できません。